今回は「素直」ということについて考えてみたいと思う。 日常生活の中で実際に素直になるとはどういうことなのか、どうすることを素直というのか、 素直でない人がどうしたら素直になれるのか、といった問題を考えてみたい。 　たいていの物事はそれをどういう視点で見るかによって見解は異なってくるものである。 つまりここでは「素直」という視点で神経質症を見ればどういうことになるのか、ということである。 　私は自分の経験から神経質症になるような人は、 その人が素直でないことを証明しているようなものだと思っている。 だからその人が素直になることができれば神経質症からも解放されると思うのである。 現実には素直になりたくてもなれないで悩む場合が多いのであるが、 素直になればいいのが解っているのに、素直になれないところに神経質症の 人知れぬ悩みがあると言っていい。 素直になるようにすすめるのは簡単だけれども、素直になりたくてもなれない人はどうすればいいのか、 今回はそこのところを考えてみたいと思う。