次に、神経質の後天的な性格特徴について考えてみますと、 これは生後に形成された「誤った認識」とか「誤った行動」とか「観念的理想主義」とか 「幼弱性」といったものですから、私どもの努力によって変更することのできるものであります。 これらを変えていくことによって、神経症を解決したり予防することができますので、 ここのところはしっかり勉強しておく必要があります。 それらの内容を要約して示しますと次のようになります。 （１） 誤った認識（事実に基づかない認識） 　・感情は意志の力で変えることができる 　・素質は意志の力で変えることができる 　・気分は常にすっきりしていなければならない 　・人前で緊張してはならない 　・人前で震えてはならない 　・人前で赤面してはならない 　・人の目を見つめて話さなければならない 　・睡眠は健康の絶対条件である 　・仕事や勉強の時に雑念があってはならない 　・不安な気持ちがあってはならない 　・いつも安全な状態でなければならない 　・身体に違和感や異常感があってはならない 　・その他多数（省略） （２） 誤った行動 　・誤った認識から発生する全ての行動 （３） 観念的理想主義 　・現実（事実）よりも理想（理屈）を優先させる癖 （４） 幼弱性 　・自己中心的である 　・依存的である 　・ こらえ性が足りない