森田では「行動の原則」というのがあります。

困難に直面して、不安だったり、恐怖だったり、迷った時のチェックポイントです。

　1.問題は何か（不安や恐怖の原因をその時の気分や観念で見るのでなく「客観的」に事実をつかむ）
　2.原因はどこにあるのか（不安や恐怖が起こった因果関係を考える）
　3.どんな解決法があるか（解決法を紙に書いてみる）
　4.自分にできる最もよい解決法は何か（書いた解決法から、やれるものを１つ選び出す）
　5.選び出したら、ただちに実行する（決断したら迷わずに決断して、実行する

行動する事は、神経症で悩んでいる時には大変つらく、
過酷な事のように感じてしまいますね！

毎日がツライのに、神経症で心も身体もズタズタなのに、何で行動できるの？
そんなのが出来たら、神経症なんかにならないのに。

そうなんですね、行動できないから悩んでしまっているんですよネ！
でも、一度自分のこのつらい感情を取り除くために、
つらい気持ちをチョットだけ、他に向けて見ましょう！

いつまでも神経症の症状のままで止まっていても症状から解放されません。
でも、気持ちが辛くて感情を他に向けることが出来ないのも事実です。

そこで、チョット辛さを抱えながら、部屋や家の中から出て見ませんか！
そこには、今までいた場所とは別な風景と環境がありますよね。
そして、感情もチョット変わりませんか？

・春には、花のかぐわしい香り・
・夏には、燦々と輝く太陽と汗ばむ暖かさ
・秋には、もみじやイチョウの色づき・
・冬には、雪景色と凍てつく寒さ

これらの季節の移ろいを少しでも感じてください。

初めは、少しづつ変わっていく気持ちの変化を感じてください。

見えるものが変わると、
気持ちもチョットだけ変わっている事が体験できませんか？

（無理してはいけません、変化に気持ちがついていけないで
逆に落ち込む場合があります。
でも、少しでも気持ちに変化があったら、その体験(事実)を大事にしてください。）

行動は、身体を移動することだけでなく、
気持ちの変化や環境の変化を育んでくれます。

　行動は、身体を動かすだけでなく、心の中も動かしてくれます。
寝てばかりいては、発見することの出来なかった何かを発見できるかもしれません。

症状がきつい時は辛いけど、チョト勇気を出してみませんか！

チョットの勇気をだして、自分の置かれている環境を離れてみてください。
今までと違う環境や感情を大切にしてください。　

でも、やっぱり出来なかった人、できなかったことを悔やまないで
チョットでも勇気を出してみようとした気持ちを、大切にしてください。

何回も何回も辛くてくじけても「やろうとした」自分を褒めてあげてください。
そして、くじけてもまたチョットの勇気を出してください。

これが行動するという事です。

最初は辛くても、苦しくてもあなたの症状はあなたしかわかりません。
そのためにも、苦しくても、辛くても、挫折しても何回でもチャレンジしてみてください。
でも、その時に出来ない事に悩むのではなく、やろうとした自分の気持ちを大事にしてください。
　「三歩進んで二歩下がる」　　ですよ！